初診の方へ

流涙症(初診の方へ)

流涙症の診断には時間がかかります。
初めての方は、事前にご予約の上ご来院ください。

初診について

流涙症の方は全てが涙道閉塞症とは限りません。その他の流涙症ではないかを鑑別する必要がございます。例えば結膜の病気や眼瞼の病気の場合も流涙症を訴える事があります。

流涙症の原因とその対策

涙がこぼれる、涙があふれる、風に当たると涙が溢れる、なみだ目、メガネのレンズがいつも涙で曇る、涙で視界がぼやける、いつも目やにが出る、いつも目を拭いてばかりいる、目やにがたまりやすい、目の周りが赤くタダレいる、目を拭いてばかりいる、等々で困っている患者さんは昔から沢山いらっしゃいます。これらの症状を流涙症と言います。
当院は専門性を特に要する『なみだ目外来』開院当初から行ってきました。
涙が溢れていつも目の周りを拭いてばかりで、目が赤くタダレて恥ずかしいと悩んでいる患者さんがとても多くいらっしゃいます。
その原因としては、

機械的刺激・・・まぶたのわずかな変形、まつ毛の刺激、等々で涙っぽくなる。
機能的流涙・・・目頭の涙点~細い管や袋(涙小管、涙囊、鼻涙管)~鼻の端っこ(開口部)までの通路(排水管)のどこかの通りが悪くなれば上流に溜まってくるので涙っぽくなります。

いずれにしても、サラサラ流れる小川は綺麗ですが、どこかの通りが悪くなれば、その上流には沼が出来て水がよどんできます。そこに消毒液をどれだけ流してもその沼は綺麗にはなりません。
それと同じように上記の流れが悪くなれば、その上流には涙が溜まり、バイ菌が増殖して目やにが増えてくることになりますし、沼の周りは汚くなります。

涙道閉塞症と診断される為にはいくつかの検査をして頂きます。

先ず、初診されましたら、一般的眼科検査(手術に支障と成る他の眼科的疾患の有無のチェック)、流涙症を引き起こす涙道疾患以外の疾患が隠れていないかのチェック。涙道閉塞症以外に急を要する疾患の有無のチェッを行ないます。鼻腔内の内視鏡検査も行ないます。涙嚢内の閉塞部位同定、程度判定を行ないます。一般的に造影剤は血管内には入りません。ワカメ、海苔等々の海産物にアレルギーの有る患者さんは前もって申し出て下さい。勿論過去に薬剤アレルギーの有った場合は詳細にお話を聞かせて下さい。

全国に先駆けた専門性の高いCTの導入

涙の排水管=涙道のどこがどの様に狭くなったり、詰まっていたりしているのかを何とか目で見て見ようというのがCT造影検査なのです。
上流から造影剤を流して見て通りが悪い所は造影剤が溜まって写るので一目瞭然です。CT造影検査は、手術をする側の私にとって見ても病態が分かり易く患者さんも理解し易いと評判です。
2年以上前に当院が導入した最先端のCone CTは、日本では初めて眼科診療所に納品されたCTで、未だに全国的には数台しか導入されていません。この数歩進化した CTで患者さんの涙の排水管=涙道の通過障害の部位と程度を詳しく知る事が可能になり、全国的に非常に数少ない施設での日帰り局所麻酔の手術が楽に受けられる事が可能なのです。
これに因って手術方法の選択が容易になり、手術計画が建て易くなり、手術時間の短縮に繋がりました。患者さんの術後の体調も以前よりも楽になったと患者さん方に喜んで頂いております。

ご本人様・ご家族様へ流涙症について、治療法の説明をいたします。

涙道閉塞症の可能性が高いと判断された場合、当院では日本で初めて眼科医院に導入されたCT検査とレントゲン検査に因る涙嚢造影検査を受けて頂きます。
検査で鼻涙管閉塞症または狭窄症等々の診断になれば、手術・治療の説明をご家族様と一緒に聞いて頂き、手術日を決めて頂く事に成ります。
この病気は、数分の説明で簡単にご理解出来るお話ではありません。患者様のご家族共々膝を交えて時間を30〜40分掛けて納得の行く様に模式図を用いて説明しないといけません。従って、私が患者さん方だけに30〜40分費やしてお話出来る別な日・時間帯にしかご説明出来ないのです。

お持ちいただくもの

・保険証

初診の場合は、健康保険証、またはその他医療証(老人医療証、公費負担医療証など)を必ずご持参ください。

・紹介状

現在通院中の眼科からの紹介状がある場合、受付へご提出下さい。今までの経過を知ることも今後の治療の参考になります。若し紹介状が無ければご自分で過去に通院された眼科医院、投薬、治療方法、等々の経過を日時の順に詳しく記入したものをご持参して頂ければ幸いです。
(紹介状がなくても受診いただけます)