顔面痙攣ボツリヌス治療

診療案内

流涙症

顔面けいれん・眼瞼けいれんとは

二つの名前はよく似ていますが違う病気です。

顔面けいれんは、片方の目の周りや、頬や口の周囲がぴくぴくと動く病気です。

片側の目の周囲や顔の筋肉が無意識のうちに勝手に動くもので、うっとおしいばかりでなく、顔がゆがみ、ひどい場合は片眼が閉じてしまうため生活にも不都合が生じます。治療は脳外科的に神経と血管がぶつからないようにする手術が最も根治的治療ですが、特に60歳以上ではリスクもあるので勧められません。40歳以上に多く、女性は男性の2倍です。最近は勝手に動く筋肉にボツリヌス毒素A製剤を少量注射して、いわば麻酔によってけいれんを止める方法が主流になりつつあります。効果は3~4か月です。

眼瞼けいれんは、必ずしもぴくぴくはしません。

不要な瞬きが増える自由に目を開けることができないことが「けいれん」の正体です。自由に目が開けにくくなったり、瞬きが増えたりする、いわば目の開け閉めのスイッチが故障した状態です。
そして、「まぶしい」、「目が乾いた感じがする」、「目をつぶっているほうが楽」あるいは「自然と両目あるいは片目が閉じてしまう」といった自覚症状で受診します。この病気の大半は「ドライアイ」と間違えられていますが、ドライアイの治療をしても一向に良くならないのが特徴です。
治りにくい病気で、40~50歳以上に多く、女性は男性の2.5倍もかかりやすい

顔面けいれんに対してのボツリヌス治療の方法

ボツリヌス菌は激しい食中毒を起こす菌として知られています。この菌から産生される毒素を希釈して、その極微量をピクピクしている筋肉に注射すると筋肉が緩みけいれんが治まる事が科学的に証明され、1997年に医薬品として厚生省から承認されました。
当院では、1998年3月、九州ではかなり早期から治療許可が降りて、治療を開始しており、長い治療歴史があります。勿論、毒性はありません。細くて小さな針で極微量を注射します。治療時間は5〜10分程度です。安全性も確立されています。基本的に出血は有りません。